日本レーザー獣医学研究会

レーザー治療

腫瘍科領域

レーザーサーミア(局所温熱療法)とは

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レーザーサーミアは腫瘍の中心部にレーザー光を拡散させる特殊なプローブを挿入し腫瘍全体の温度を42.5℃~43℃に加温することにより癌細胞のみを死滅させる局所温熱療法です。全摘出できない腫瘍や全身状態から全身麻酔が困難な症例、外科的手術により著しく外見上の問題が生じる場合など治療の選択肢が広がります。また、終末医療の癌性疼痛の緩和に有効であったという報告もあり、様々なQOLの改善にも効果が期待できます。

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レーザーハイパーサーミア

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6日後 腫瘍のほとんどが消失している

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40日後 皮膚の再生

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レーザーハイパーサーミア症例

  • 犬 パグ 13才 メス 肺腫瘍
  • 呼吸の状態がおかしく咳が止まらない
  • 乳腺癌の摘出手術の既往歴
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咳への対処・治療

  • 塩酸ベナゼプリル、テオフィリン処方
  • レーザーハイパーサーミアを開始後1ヶ月目から咳の回数、時間が減少し睡眠時には出なくなった

治療経過

  • 19ヶ月の延命になったがX線診断では腫瘍は増大せずQOLが大きく改善した